休日は家に引きこもって出たくないという気持ちはよくわかる。そして、それが特別に疲れてなくても
外に出たくないというのもわかる。
家での趣味が楽しくて、外には極力出ないで、過ごしたい場合もあるだろう。
ただ自分の場合はゲームや読書も好きではあるが、それと同じくらい「移動すること」が好きだ。
まず、移動することによって、新しいものに触れられるのが面白い。
どんな人がいて、何をしてるかわからない場所であっても、まったく知らなかった存在を認知できただけでもいい。
そういったものが増えていき、頭の中で世界が広がっていき、家に帰って、思い返すのが楽しみだ。
広がった世界がたくさん重なると行き方などが分かるようになり、達成感がある。
たくさんの人がいて、行き交う場所ではあるが、自分が行ったことある、知っているというだけで自分の世界が広がった感じになる。
そういった意味では仕事と言えど、雑用でもどこかに行くのは好きだ。
新しい世界が広がるというのは同じだからだ。
ただ仕事の何が嫌かというと、同じ環境に自分の意思に反して詰め込まれる点だ。
逆に自分の意思に反していなければ、同じ場所にいても、ずっと動いてても苦ではない。
同日に5時間のバイトと8時間のプライベートな移動ありの予定があったら、バイトの方がつらい。
体力もプライベートの方が消費してたとしても同じだ。
精神的にどちらもつらくないとしても、やはり同じだ。自分の意志で動いてないというだけでダメだ。
移動してるといつも思うのは、街には表情があるということ。
人の多さや、人工物と自然の割合、活気のあるなし等色々あるが、
同じような条件であったとしてもそれぞれ違う。
おそらく、面積や経済、人口などデータが完全に一致するエリア同士であっても、
雰囲気はどこか違うものになるのではないだろうか。
建物の種類の違い、道のうねり方の違いなどそういうものを感じるのが新鮮だ。
逆に全然違う街なのに似ているところがあっても面白い。
本当に金のかからないいい趣味である。何より子供の時から変わらず楽しめるのがいい。
大人になってからは自由度が増すため範囲が広がるし、年を追うごとに感じることも増える。
誰の追われることもなく、やらなくても何も言われないし、間を空けてもまた世界は広がる。
どこかに行っただけで人生が変わるような劇的な変化が起こるわけではないけど、
ささやかな思い出が追加され、移動してる間に何か見つけることができるかもしれない。
知らない土地に行くことで全然知らない人になれる。
地元のどの部分に住んでて、どこに所属してるというのが未知の土地では関係なくなる。
ただのよそ者になる。
自分が与えられていた役から解放され、リセットしたような気分のなれるのだ。
これは帰る場所があるからできる贅沢なのかもしれないし、帰った時の安心感が得られるからいいのかもしれない。
ただどこかに行くだけの行為だが、奥が深い。
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